愛あればこそ

愛あればこそ

宝塚愛をこじらせたヅカヲタの戯言

少女マンガ×宝塚=夢 ◆ 雪組「伯爵令嬢」雑感

日生劇場、実に20年ぶり?くらいに訪れました(だから歳バレるって)

私この劇場好きです。重厚感というか劇場という箱そのものに深みを感じます。そして今回の公演、この劇場ととても相性が良いように思いました。


はい、ちぎみゆお披露目の「伯爵令嬢」観てきました。

雪組公演 『伯爵令嬢』 | 宝塚歌劇公式ホームページ

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こういう、なんの弊害もない誰からも祝福されるお披露目っていいですよねえ...


いや、基本月担なもんで、まさちゃぴのお披露目のことを思うとこう、ねえ...(モゴモゴ)

もう着席した客席の雰囲気からしてお祝いムードですよ。そんなハッピーな空気の中響き渡るちぎたさんの開演アナウンス。

(ああ、ちぎちゃんも立派にトップになられて・・・)(誰)な感じで浸っていた矢先ですよ。



「ジュ(吐息)...テーム(吐息)」


ハイ来ました。私の腹筋になにか恨みでもありますかちぎたさんwwww

さすが
何事にも全力以上の力を出し切ります!
ライバルは松岡修造さんです!
鼻息荒いです!

がキャッチフレーズのちぎたさんですよ(勝手に決めるな)


いやあまさか開演アナウンスでいきなり腹筋やられるとは思ってませんでした
やりよるなちぎため...(ヒィィィィ)(涙目)


はい、じゃあ感想などを...(※ネタバレ注意)


新聞王アラン by 早霧せいな

父親に背きながらも自身の正義を貫いて新聞を作る人情味溢れる熱い男。だけどあの人ちょっと惚れっぽい(演出上時間がないから仕方ないのは重々承知だが)。孤児院訪ねてコリンヌに会った途端「ジュテーム...おお君を愛さずにはいられない」ですからね(しろめ)。いきなりプロポーズ(しかもわかり辛い)しといて

「 どん・かん・さん (デコツン) 」

はないわなあれ(いや嘘ですごめんなさいむしろどんどんやっていってください)。

夢中になると周りが全然見えなくなって空気読まずにどんどん自分のペースに巻き込んでいくアランってさあ、何か既視感なのだけどどっかにこんな人いなかったっけ...

 

!?!?!?

 

早霧せいなさん!!!

 

ちぎたさんもはやアランじゃなくてセイナ演ってますよね!?いやあ毎日毎日舞台上で素を演じるなんてホントお疲れさまっすちぎたさん(舐めきってる...)



伯爵令嬢コリンヌ by 咲妃みゆ

私、あの、実は少女漫画から出てきたんです...今まで言えなかったんですけど、細川先生はもちろんいがらしゆみこ先生の作品にもちらほら出ていましたし『花とゆめ』は常連だったんですようふふ♡

なカミングアウトにすら「え?ああ、うん、知ってた...」くらいには納得させられてしまうであろうあの背景に広い丘と舞い踊るたんぽぽの綿が見えそうなヒロイン感はなんなんですかね...

彼女の心ある芝居には目を見張るものがあります。「月雲の皇子」でみせたあの衣通姫は落ち着きのある深い芝居が圧巻だっただけに今回のゆめゆめしいはねっかえりなヒロインの嵌りっぷりに吃驚びっくりです(“びっくり”ってこういう漢字書くんですよ初めて知ったときはホント吃驚しました)(今関係ない)。

次回作のマリー・アントワネット、どういう切り口で押し出してくるのかめっちゃ楽しみ。


アランに復讐を企むフランソワ by 夢乃聖夏

濃 い !!!!

「濃い」という人に対して使うのは曖昧すぎる表現すらもこの人を前にしては1億2千万人が声をそろえて「濃い...」と漏らすくらいには濃い!です!!「濃い」と書いて「夢乃聖夏」と読みます!!くらいにはもう立派にキャラ立ちしてますViva 87期!!原作漫画読んでいないのでアレですがもはやフランソワのキャラは夢乃聖夏ありきで描かれたんじゃないかと思うくらいにはコッテコテのフランソワです。


そういえばあの人次は銭形警部演るんですよね...(くうぅぅぅぅっ...ダンダンッ)(腹筋やられた模様)(好きです)(腹抱えながら)


盲目の青年リシャール by 彩凪翔

冒頭のコリンヌとのやり取りはくっそ甘で胃がもたれましたよなんだあの「お前らまだ付き合ってなかったの?」感は...(震)盲目のままコリンヌと別れたが故目が見えるようになってから再会したコリンヌをコリンヌだと認識できず記憶喪失になったが故にリシャールと再会してもかつて自分が愛したリシャールだと認識できない二人。

ってかリシャールさんさあ、さすがに声聞けばわかんない?ねえ、好きだった女でしょ?声でわかれよ!!?!

という誰もが思うツッコミはまあ虚飾の世界だしそもそもストーリーが進まないのでここは置いておきましょう(言いたかったくせに)(すっきりした)

2時間半にストーリーを詰め込む弊害でもあると思うんだけど、アランへの自分を裏切った憎しみと自分の目を治してくれた感謝との狭間で揺れ動く心情の細かい動きがあまり見られなくてリシャールというキャラ的に何をどうしたいのか判りづらかった。


アラン邸のじいや by 真那春人

上手い!まなはるGJ!!原作読んでないのに原作のじいやが脳裏に浮かんでくるくらい「ザ・少女漫画に出てくるじいや」でした。まなはるによって舞台がより息づいていたといっても過言ではない!よっ!名脇役!!(ワタシ的気になる雪組中堅男役No.1に輝きました!!おめでとうまなはる!!)(まなはるちっとも嬉しくない)(むしろ迷惑)


女スリのアンナ by 有沙瞳

98期なんですってよ?あらまだそんなに若いのにやるわね...ホント末恐ろしい子だよ...

ってな寸劇をお送りしたくなるくらいには演技力が高かったです。ここまで悪役に徹するのは大変だったろうに最後まで本当にブレずに嫌な奴でした。

ぶっちゃけ幕開きから主要キャストの歌が続いてうーん...と唸っていたところに客席登場しての彼女の歌はとてもよかったです。芝居心もあって歌も歌える、将来有望な雪娘。フィナーレのカンカンでめっちゃ笑顔弾けさせて足上げて踊ってた彼女に(ああ、ここでアンナという悪役を彼女なりに浄化させてるんだろうなあ...)と思って観てました。


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それから、念のため確認なのですが...
鳳翔大さん、また背伸びました??????いや、もともとデカいけどねなんか今回すっごく舞台上で「鳳翔大」アピールがすごかったんですよ。貴族の一人として後ろで踊っていようがロンサール伯爵としてあごひげつけていようが「鳳翔大ここでーす!ここにいまーーす!!」な大ちゃんでした(そんな大ちゃんが好きです)


そんなこんなで伯爵令嬢、 全世界 を 震撼 させたあの

「結婚します」

発言からまだ日も浅い中ではありますが、ちぎみゆの挙式をなんとか無事この目で見届けることができました(※役です)家に帰ってようやっと肩の荷がおりてホッとしているところです(だからあなた誰)