愛あればこそ

愛あればこそ

宝塚愛をこじらせたヅカヲタの戯言

天比古。得も言われぬ可愛さである。 ◆ ’06月組全国ツアー『あかねさす紫の花』

 

万葉ロマン『あかねさす紫の花』
月組・全国ツアー 2006年10月1日~10月29日
作・演出/柴田侑宏
演出・振付/尾上菊之丞
主演/瀬奈じゅん 彩乃かなみ
 

『あかねさす紫の花』『レ・ビジュー・ブリアン』 公演案内

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先日CSで放送していたので改めて視聴。
 
この作品はダブルトップ体制だった初演花組のために書き下ろされた作品ゆえその後何度か再演を重ねる中で主演の個性に合わせて中大兄皇子大海人皇子いずれかが主演になっているのだとウィキ大先生に教わりました。ウィキ大先生は何でも教えてくれるので素晴らしいですね。
 
今回の月組バージョンは大海人皇子が主人公のバージョン。
あさこさん(瀬奈じゅんさん)は前回のオサさん(春野寿美礼さん)主演の花組公演で大海人皇子を演じているので同じ作品で同じ役を2度やっているわけです。二番手と主演で。
 
壬申の乱の背景として一説が語られている額田王を巡る兄弟の対立を描いているわけだけど、まあ酷い。昼ドラのプロデューサーも避けて通る。兄が弟嫁を強奪し代わりに自分の娘を弟の後妻に押し付け捨てた嫁はやけくそで元夫の部下と再婚する。どろどろ。
そんなどろどろを綺麗にうまーくまとめてしまう柴田先生さすがです。ちょっと柴田身贔屓過ぎて「あ、柴田先生か。」と思うと途端に甘く見てしまう私なのでご容赦を。
 
大海人を愛し幸せな生活を送りながらもどこかで中大兄に惹かれる額田。
まあ気が多いって言ってしまえばそれまでだけど単に「好き」だけでは済まされない皇族の力関係とか自身の心の迷いとか姉(中大兄の妻)への思いとか、やっぱり女性の心情の動きが繊細に描かれていてさすがの柴田先生。
大海人と中大兄の間で揺れ動く心情をうまく表現した美しい舞が印象的でした。
 
帝たるに足る威厳をもった兄(中大兄)とそんな兄に逆らえない弟(大海人)。強引に妻(額田)を奪われ額田への思いを残したまま身を引く大海人。でも再会したことで額田への愛が再燃し即位の宴で半狂乱で槍を持って兄に差し迫る。額田を返せと。
未遂に終わるもこれが後の壬申の乱への布石となるわけです。ここで幕。
 
そして物語の象徴として描かれている紫草。花は白くとも根を絞ると紫色の露。
「この身は中大兄に捧げようとも心は大海人のものです。」
大海人と額田の間で象徴的に出てくる紫草に額田の思いが重なるようでした。
 
後半、帝の妻となった額田の元へ大海人が訪れる場面。
大海人の服についた紫草の花びらをそっと取り「紫草ですわ」と愛おしそうに手の中の花びらを眺める額田。思いが募ってその手をぎゅっと握る大海人。切ない。そこに二人の子である十市皇女が「おとうさま!」と駆け寄ってくる。十市皇女を思い切り抱きしめながら額田を思いつめた表情で見つめる大海人。
 
切ない。切ないよおおおお。
 
ここで幕引いておけばよかったのに。二人の思いに余韻を残して幕が下りていたら綺麗だったのに。この後前述のとおり半狂乱で額田を取り戻そうと兄に立ち向かう大海人の場面で幕。
二幕物の一幕終わりみたいな幕。ここはわからないなー。柴田先生突然幕、っていうの他にもあるけど。シロウト的にはなー。シロウト的には。
 
 
で。
 
あさこさんの幼少期がかわいい(しろめ)。
あさこさんってある意味近年の男役レジェンドだと思うんですよ。
柚希さんをレジェンドレジェンド囃し立ててるけどワタシ的にはあさこさんの方がレジェンドだわ。男役の魅力をすべて兼ね備えている人。本当にかっこいい。かっこいいという言葉はこの人のためにある。ちなみにかわいいという言葉はまさきさんのためにあります。(あっ。痛。石投げないでくださいっ!)
そんな瀬奈さんが。瀬奈さん比の高い声でえくぼくっきりにっこにこ笑いながらきゃっきゃしている。「あにうえええーーー」とかかわいい声を発している。瀬奈Jが。あの瀬奈Jが。松潤のMJ的に言うところの瀬奈Jが。白目が一周して黒目に戻ったよ。なのにラストの半狂乱で髪振り乱して中大兄に槍を振りかざすあさこさんの演技・表情はさすがの瀬奈J。鬼気迫る演技素晴らしかった。
 
中大兄皇子を演じたゆうひさん。ゆうひさんちょっと芝居にクセがありますよね(お前が言うなと言われそうですが)。でも帝としての権威と額田への思い、そして弟への愛情も感じられて良かったと思います。
額田を演じたみほこちゃん。これは難しい役だと思う。間違えれば気の多い八方美人。嫌な女。まあうまく演じても八方美人感は漂ってしまう役だけどだからこそ難しそう。でもそこはあさこさんとの息の合った演技もあってか額田の大海人への変わらぬ深い愛が一番感じられてぎり腑に落ちた感。
大海人と額田の娘を演じてたすーさん(憧花ゆりの)はめっちゃかわいかった。子役のすーさん。私の知ってるすーさんはティボルトの叔母さんだったりオスカルのばあやだったりポリニャック夫人だったりするので見慣れないすーさんで。
他にも額田の姉、中大兄の元妻を演じたあーさま(花瀬みずか)。美しい。天比古の妻小月を演じたれみちゃん(白華れみ)。れみちゃんは『Young Bloods!!』『暁のローマ(新人公演)』に引き続きまさきさんの相手役。れみちゃんいつもありがとう。迷惑ばかりかけてごめんなさい(誰)。みりおも頑張ってたしまだ研2?研3?くらいのとしゆりもいた。ちょい役だけど台詞しゃべってた。
 
 
で。勘のいい方もそうでない方も皆さんそろそろ嫌な予感がしている頃かと思いますが。
 
天比古。
 
ええみなさんの期待を裏切りません。改めて。
 
天比古。
 
かわいい。かわうぃぃぃいいいいいいいいいいいい!!!もうぜんっぜん女の子の声で子役やってるしなんならwあのwwwまさきさん(天比古です)がwww仏師になりたいとかwwww言ってるしwwwwモデルの間違いじゃないのwwwwwwwwかと思えまさきさん(天比古です)へったくそなしゃべと似合っていない鬘で額田を思ってちょっと哀愁漂わせて船に寝そべってるしwwwwかと思えばwwwwwwwwまさきさん(天比古です)がwwwwwwwwとうとうwwwwwwwwwww薪担いでるのwwwwwwwwwヘンテコな烏帽子被ってwwwwwwwww二宮金次郎かwwwwwwwwwwもしくはまんが日本昔ばなしに出てくるおじいさんかwwwwwwwwwwwww私ひっさしぶりに吹いたwwwwwwwww
 

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(※イメージ)

いや、こんなかわいくはないな。すっごい眉根を寄せて悲壮感漂わせて背中丸めて薪しょって出てくるの。もうつらい。まwwwまさきさんがwwwwwくうううううううっ(机ダンダン)。は、腹がwwww痛いwwwwwwwwあれただの吉本新喜劇だったwwwwwwwwwwwひいいぃぃぃぃいいいいっwwwww(涙目)wwwwwwwまさきさんずるいw酷いwwwwwwwwwwwひとり額田を思いながら額田そっくりな仏像彫って、嫁もらっても額田を思ってて、でも額田が大海人から中大兄に心変わりしたと知ってなぜか荒ぶる。荒ぶって仏像破壊しようとした挙句嫁に「助けてくれええええ」と縋る。なんだよ天比古。クズすぎてかわいいじゃないか(安定)。
 
これさ、時系列に行くと『Young Bloods!!』で真ん中経験して暁のローマ新公であさこさん完コピのイケメンブルータス演ってその後の公演なんだよ。なのになんでこのクオリティの天比古なのwwwwwwwwいやかわいいけど。まさきさんかわいい。かわいいはまさきさん。必要十分条件。天比古かわいい。天比古はまさきさん。まさきさんはかわいい。なんかこんがらかってきたけどまさきさんがかわいけりゃ楓的にはおーるおっけーだよ!!!!!(腹抱えて転がりながら)