愛あればこそ

愛あればこそ

宝塚愛をこじらせたヅカヲタの戯言

『娘役』-娘役10年の矜持とファンの無償の愛

『男役』に対しての『娘役』だし、スピンオフ的にファントムさんの相手役であり主人公の祖母、神無月れい目線で描いているのかと思いきや違いました。そこまで単純じゃありません(失礼しました)。こちらは宝塚を愛するヤクザとひとりの娘役のおはなし。

娘役

娘役

 

 

なんだ全く関連性はないのかと読み進めるとその娘役の同期が花瀬レオという『男役』に出てくる主人公の2期上の超路線な生徒ってことでここが繋がるんですねー。おもしろい。

まあ宝塚を知らない人からしたら最初「組長」というワードを耳にしたときには多かれ少なかれヤクザかよとツッコむと思うのですが、まんまそれです。ヤクザ社会の階級はよくわからないけど(わかってたら怖い)ヤクザ社会の階級や用語をヅカ用語にしちゃってる。若頭を二番手と呼び兄貴分を上級生と呼ぶ。まあこちらとしてはニュアンスが伝わるのでわかりやすいんだけどw

『男役』の設定もだけどこちらもあまりにもベタです。「組長」というワードからヤクザ社会を連想すればこういう話は簡単に思い浮かぶしなんかもうある意味開き直り感があって清々しいです。プロットの段階からベタそう。いや褒めてますある意味。なんだかんだ言っておもしろいもん。展開が想像しやすいから話がすいすい頭に入ってきて、200ページ強の本ですがあっという間に読み終わってしまう。ただ、やっぱり買う本ではないな。借りる本だ。でも『男役』が宝塚歌劇団内部のストーリーだったのに対しこちらはファン目線での描写が大半なので「そうそうそうなの!!!」的な共感も多々あってそういう意味では『男役』よりおもしろかった。

『男役』では男役の機微に触れる場面が多かったけどこちらは娘役の機微ですねー。こういうところはよく宝塚を研究しているなーと思った。相手役さんとのリフトを成功させるために倒れるほどダイエットしてしまう娘役心とかいつぞやのちゃぴかと思ったわ。あ、ちゃぴは倒れてはいないです(たぶん)。一応。でもまさきさんにリフトしてもらうために直前のご飯は食べません(キリッ)って言ってたよね。ちゃぴこかわいかった。もはや太古の昔で懐かしい。

それとキレやすい自身の性格を贔屓の娘役さんを思うことで抑えてる主人公の気持ち、なんかすごくわかる。いやなこと、ムカつくことあってもさ、

 

説教ターイム!...
あんさぁ...(眉ぴくり)
これも使うし...
これも使います...(見下し顔)
わぁった?(にやり)


を再生すれば

 

ひいいいぃぃいぃぃっ!!!わ、わ、わかりましたまさきさんわかったからもうむりむりむりむりもうむりですうううううぅっごめんなさい課金させてください(瀕死)(財布を握りしめながら)

 

ってなってすべてを忘れられるじゃん?そんな感じよね?(違うと思います)

 

こほん。

 

『男役』と違ってこっちはそれなりに意外な結末が待っているので、その辺は濁しておきますね。そしてこれ、更なるシリーズ化がある感じ?なんだかんだ言って楽しみにしてます(^-^)

 

 

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