愛あればこそ

愛あればこそ

宝塚愛をこじらせたヅカヲタの戯言

振り幅すごすぎるでショー ◆ '90・星組『宝塚レビュー'90』

『宝塚レビュー'90』
星組宝塚大劇場 1990年5月11日~6月26日東京宝塚劇場 1990年8月2日~8月27日
脚本・演出/小原弘稔
主演/日向薫・毬藻えり

  

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ほんとダジャレすみません(早々に謝罪)。

小原先生のレビューは正統派でクラシカルで上品でおしゃれで、っていうイメージだったんだけど、この作品はそんな小原先生の良さがあまり出ていなかったようなちょっと全体的にボヤけた印象を受けました。噂によるとこの作品の併演『メイフラワー』も急遽小原先生が演出を担当したとかで、そりゃ芝居もショーもひとりに演出押しつけられちゃやってらんねーよ、くらいな気にもなるしそりゃショーも投げ出したくもなりますよね(冤罪です)。

ネッシー日向薫)さん時代の星組はとにかく見目麗しい組でまあ言ってしまえばビジュアル以外は薄かったっちゃー薄かったんだけど当時は165~170cmが主流だった男役たちの中でひとり抜きんでて長身(175cm)だったネッシーさんのスタイリッシュさは異次元的だったし宮廷服着させたら右に出る者はいない二番手シメ(紫苑ゆう)さんは絵に描いたような麗しい貴族だったし、白馬で楽屋入りしてそうな三番手マリコ(麻路さき)さんは未だに『リボンの騎士』やって欲しい王子系男役No.1です。まあマリコさんの次期トップを務めた某ノルさんに至っては本気で白馬に乗って楽屋入り(しかも東宝)された伝説をお持ちの方ですがそれは今は別の話なのでちょっと置いておきますね。

そんなイケ男役たちの中で最強の美を放つシギ(毬藻えり)ちゃんは星組男役がFCを作るほどの美貌の持ち主でした。月組の早桃さつきちゃんを見ているといつもシギちゃんを思い出すんだけどちょっと似てません?

 

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いやなぜこの作品を観たかというと、伝説のあれを見たかったわけなんだけど、これはさすがにマリコさんだけに罪を着せるのはちょっと気の毒だわ...あれはまさおちゃんが歌っても...って思ったところでまさおちゃんの「♪およよよよ~ん」想像したらすっごい節回して歌っててもはや歌詞なのか節回しなのかわからなくなってるのにでも超ドヤ顔で銀橋渡っててなんかほんと龍真咲さんって愛おしいなって思いました(100%想像)。しかしほんとこの場面は一度見たら忘れられないやつだしそれどころかとりあえず巻き戻してもういっかい見ようと思ってしまう中毒性たっぷりのやつです。これぜったい見たほうがいいよ。見ないで人生終えるのはもったいないやつだから。マジで。

 

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そんな場面もありつつのトップコンビのデュエダンはこれわたし史上さいこうのやつになるのでは?くらいには素晴らしいデュエダンでした。やっぱり盆を回させたら小原先生の右に出るものはいませんな(断言)。ショーの冒頭から二階建てのセットが華やかに回ってるのもほんと綺麗なんだけどもうこのデュエダンに至ってはあまりにファンタジーであまりに美しくて盆をここまで魅力的に見せる小原先生の感性に保険かけたいくらいにはなんとも言えない素晴らしい場面。レコード盤に見立てた盆がゆっくり回るその上で真っ白な衣装のふたりが踊るんだけど鏡張りになったホリゾントにそんなふたりが映りこんでてまるで夢を見ているような本当にすてきなデュエダンでした。まあこういう素敵なデュエダン見ちゃうと(ああ、これまさちゃぴでやったらどんなにか...)と思ってしまう相変わらずのまさちゃぴ脳はもうなんともならないんですかね(諦め)。