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愛あればこそ

宝塚愛をこじらせたヅカヲタの戯言

“笑顔”は自然に出していきたいと思いました ◆ '17・宙組『王妃の館』

ミュージカル・コメディ『王妃の館 -Château de la Reine-』

宝塚大劇場 2017年2月3日~3月6日東京宝塚劇場 2017年3月31日~4月30日
原作/浅田次郎
脚本・演出/田渕大輔 
作曲・編曲/青木朝子 編曲/植田浩徳
音楽指揮/佐々田愛一郎
振付/御織ゆみ乃・AYAKO
装置/大橋泰弘 衣装/有村淳 
照明/勝柴次朗 音響/大坪正仁
小道具/今岡美也子 歌唱指導/彩華千鶴 映像/奥秀太郎
主演/朝夏まなと・実咲凜音

宙組公演 『王妃の館 -Château de la Reine-』『VIVA! FESTA!』 | 宝塚歌劇公式ホームページ

 

f:id:whea-t:20170408183130j:plainタカスペパロディあたりで薄々は感じていたんだけどやっぱりまぁみりのコメディセンスには目を見張るものがありました。もっともみりおんは『カナリア』の研3の時からしてその片鱗はじゅうぶんにあったことを今思い出したところです。そんなみりおんのこれがラストステージになるわけだけど、長きにわたり務めてきたトップ娘としての集大成がほんとにこれでいいの?感はありはしたけどでも作品としてはとても宝塚らしい(『MY HERO』観た後だから余計にそう感じるのかもだけど)コメディの中にもロマンチックでハートフルなものがたりになっていて、観終ったあとにじんわりとあったかくなるような心地よい作品でした。

田渕先生はデビュー作『Victorian Jazz』からして比較的筋立てがしっかりしていてわりとすんなりストーリーが入ってくる観る側に優しい作品作りをしてくれるのでわたしみたいなあまり頭を使いたくない(使えないともいう)人間にはとってもありがたいわけだけど、今回ひとつ言うならば北白川さんと玲子さんの恋の描写がラストシーンに急に出てくる感じがちょっと唐突で、ラストにむりやりトップコンビのラブストーリーを押し込んできた感が否めない感じはありました。

1回観ただけの感想なのであまりただしく台詞を覚えてないんだけど、ディアナの「笑顔を絶やさずにいれば」という台詞に反して下田夫妻の「もう笑わなくていいんだよ」という台詞が相反していながらどちらも「笑顔」の大切さを語っているような気がしてこの作品のテーマは「笑顔」なのかなーと思いながらも、個人的には笑顔を絶やさずにいるのは苦手なので下田夫妻の方に移入してしまったのはここだけの話です(根暗)。だってまさきさんの笑顔はほんと屈託なくてかわいくてだいすきだけど不機嫌丸出しの怖い顔したまさきさんもめっちゃ滾るやつだしなんならまさきさんに怖い顔で一瞥されたい夢があるので(どんな夢だよ)やっぱり笑顔はたまになら絶やしてもいいと思います。ずっと笑顔でいることって結構疲れるしね。

以下、あらすじと解説。

太陽王ルイ14世が残した「シャトー・ドゥ・ラ・レーヌ(王妃の館)」を舞台に、個性豊かな登場人物たちが織り成す人間模様をコミカルに描いた浅田次郎氏の小説「王妃の館」。 このベストセラーを、宝塚歌劇ならではの演出を加えミュージカル化致します。 パリ、ヴォージュ広場の片隅に佇む「シャトー・ドゥ・ラ・レーヌ」は一見客の宿泊を許さぬ高級ホテルだが、実際は深刻な経営難に陥っていた。そこに目を付けた旅行社「パン・ワールド・ツアー・エンタープライズ」はホテルとタッグを組み、高額の“光ツアー”、格安の“影ツアー”それぞれに同じ客室を利用させるという奇策に打って出る。しかし集まったのは風変わりな人気作家ら、一筋縄ではいかない癖者ばかり。かつての城主、ルイ王の物語が紐解かれる中、様々な騒動を繰り広げるのだが……。 なお、この作品は演出家・田渕大輔の宝塚大劇場デビュー作となります。

 

北白川右京(朝夏まなと

くねくねくねくねくねくねくねくねしてておもしろかったです。イヤミ風味の髪型でイヤミ風味の役作りにもかかわらず数々のスタイリッシュな衣装を難なく着こなしちゃってるのがさすがのまぁさまでした。ちょっと上からいじってる感じのルイとの絡みが中の人たちそのまんまな感じでほっこりしたしルイを傷つけたと知った後の北白川さんには不覚にも泣かされました。みりおんとはコンビの集大成になるというのに思ったほど絡みがなかったのはちょっと残念だったけどこれはまぁさまというよりは田渕先生にモノ申さねばなりません。

 

桜井玲子(実咲凜音)

シャカリキ添乗員なみりおんのコメディ的絶妙な間がさいこうで、ほんとうにこの人はこういうの上手いですね。等身大で楽しそうに演じてるみりおんを見ていて(ああ、この作品で退団出来ることはみりおんにとっては幸せなことなのかもしれない)と思って勝手に安堵しました。あとはいちいち衣装がかわいかった...若かりしころはかなりド派手な色遣いの服を(似合っているかどうかは置いといて)好んで着ていた身としてはみりおんの衣装の数々はかなりときめきました。ポスターになっている冒頭のドットの衣装もかわいかったけどラストの赤いチェックの衣装もだいぶくすぐられるやつでした。

 

ルイ14世(真風涼帆)

ごめんなさい。冒頭銀橋に出てきた真風氏を見て(これをちゃぴが演るのか...)と思った瞬間にもはや目の前のルイ14世がちゃぴにしか見えなくて銀橋渡りきるまで笑いを堪えるのが容易ではなかったです(ほんとうにごめんなさい)(悪いのは小池先生です)(責任転嫁)。マカゼもコミカルな芝居上手いですね。王であった威厳と亡霊ゆえの恐怖感を北白川さんに示したいのにまったくうまくいってない感じがめっちゃおもしろかったです。そんな反面、ディアナを思って300年(でしたっけ?)ずっと待ち続けている純愛には少し泣かされました。マカゼは男役としてのビジュアルは完璧なのに歌が追いついてない感がほんともったいないので、トップに王手をかけたんだから特に歌を強化して欲しいです。

 

金沢貫一(愛月ひかる)

ちょっとおバカなセレブで頭頂部に秘密を持った金沢さんだけど根はいい人なんだなーというのがよく伝わってきました。ズレてる演技もおもしろかったですw 紫の派手なスーツがちょっとアルジェのジャックっぽくて不覚にもちょっとだけときめきました。黄色いミチルちゃんとのバカップルぶりもどこか憎めない感じであれほどバレバレな頭頂部の秘密をミチルに打ち明けられずにプロポーズできずにいたってのが純粋でかわいかったです。

 

黒岩源太郎(蒼羽りく)

田渕先生ぐっじょぶ!な、なんなら一番絶妙なキャスティングでした。男役として十分なタッパのあるりくが演るオカマなクレヨンちゃんがほんとオカマ感満載で、それなのにまこちゃんの前ではすっかり乙女な感じが「中の人の性別:女」っていう事実を忘れそうになるくらいにはオカマちゃん独特のかわいさがありました。ラストシーンは(クレヨンちゃんほんと良かった...良かったね...)って抱きしめてあげたくなるくらいにはだいぶクレヨンちゃんに移入していたようです。

 

戸川光男(桜木みなと)

リュック背負って猫背で寝癖な影ツアーの添乗員。あまりに頼りなさ過ぎて玲子さんの陰謀の片棒を担ぐには荷が重すぎるのではないかと思いつつそこは人の好さでカバーしてくるわけですね。騙されたと気づいた影ツアーの一行すらも戸川の前ではすべて許してしまう感じの放っておけない人の好さ感が上手くて、なんなら三番手か?と思うくらいの存在感がありました。

 

*****

そして宙組を観る目的のひとつ、エビちゃんが今回も相変わらずかわいかった!!!特にカンカン踊ってるのがほんとかわい過ぎて口元緩ませながらオペラでガン見しました。エビちゃんは地味に顔芸もすごいのが気に入っています。娘役さんらしい佇まいがどんなに後ろにいてもついついオペラを奪われてしまうやつでほんとエビちゃんかわいいです。今回下手の前方席に座ったんだけどショーでは中詰めとフィナーレで目の前に立ってくれたので肉眼でめいっぱい愛でました。同期のちゅーちゃん辞めちゃったけどエビちゃんはどうかまだまだいてください(お願い)。

 

そうそう、どこかで誰かが「ムッシュ・デュラン」って言っててその瞬間白軍服のまさきさんが浮かんでしまったことをここに白状しておきます。...って、ルイ14世をちゃぴに置きかえてる時点でわたしの罪は重かったですね...(申し訳ありませんでした)(土下座)

 

 

wheat.hateblo.jp