愛あればこそ

愛あればこそ

宝塚愛をこじらせたヅカヲタの戯言

龍真咲、旅立ち。祝・宝塚大劇場ご卒業。

龍 真 咲。

自称タカラジェンヌらしくなくて、でも誰よりも宝塚を愛し、誰よりも実はタカラジェンヌだったトップスターが2016年7月18日、梅雨明けの快晴の空のもと、宝塚大劇場を卒業しました。

月組宝塚大劇場公演【龍 真咲 退団】千秋楽 | ニュース | 宝塚歌劇公式ホームページ

 

さすがのわたしも千秋楽の舞台は涙なしには観れませんでした。

特に胸を締め付けられたのはショーの黒燕尾でいつもの赤いバラではなく白いバラを胸につけているのを見た瞬間。そして、退団者挨拶の緞帳があがったその舞台上に、いつもなら大羽根を背負って退団者に渡す花を手に持って大階段の上を見つめているはずのまさきさんの姿がそこになかったこと。「え?なんでまさきさんあそこにいないの?出遅れ???ねえ誰か?!??」くらいに脳内プチパニックで、否が応にも“退団”の二文字が現実味を帯びてきて(ああ、本当にまさきさん退団するんだ...)とそのときやっと理解したみたいです(遅すぎます)

でも、緑の袴姿で清々しく、ひと言ひと言ていねいに、心を込めて語ってくれたまさきさんのご挨拶を聞いて、そして自身で選曲した『タカラジェンヌに栄光あれ』を最高の笑顔で歌うまさきさんを見て、淋しさや悲しさよりもまさきさんへの感謝と充足感に満たされて、まさきさんの門出を祝うこの瞬間に立ち会えたことがとても幸せで、客席を立つ頃には映画『プラトーン』のウィレム・デフォーばりに地に膝をつき両手を高く掲げて「うぉおおあぁああああああ!!!」と叫んで(ませんのでご安心ください)

楽屋入りのスケスケまさおちゃんも大変いかがわしくて(言い方)最高でしたけど、出の紋付き袴姿の龍真咲さんも(結局はこの人、どんな高級ブランドの服よりもこの出で立ちが一番好きなんだろうし、似合ってるなあ)と思わされるくらいには最っ高にタカラジェンヌで、相変わらず自家発電しながらきらっきらの笑顔を撒き散らしている姿に思わず映画『プラトーン』のウィレム・デフォーばりに地に膝をつ(以下略)

 

とにかく、ディナーショーのことしか頭にないまさおちゃん可愛かったし、「わたしはみんなのものやから。誰のものにもならへんから。」ドヤ顔で言ってのけるまさきさんほんと需要わかってて最高だし、会の方々にコーラスのダメ出しをさんざんしておきながら最後には心からの感謝を伝える龍真咲さんのツンデレぶりに相変わらずハートを揺さぶられっぱなしだったけど、結論としてはまさおちゃんが今日も明日も元気に肺と外気との間で酸素と二酸化炭素の交換(呼吸と言え)をしていてくれさえすればこの先も何も変わらないんだ、と思うに至りました。

 

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異質なトップスターと言われ、叩かれることも多かったけれど、そして波風の多い宝塚人生だったけれど、今はもう叩いてくれたあの人も、くそみそ言ってくれたあいつも、わけわからん人事をやりよった劇団も、みんなまとめて抱きしめてあげたいです(迷惑です)

 「でもわたしは前に進みたいです。まい進したいです。」

そう言ったまさきさん。もうまさきさんには見えてしまったのですよね。見えてしまった以上もはや留まることは叶わないのですよね。まさきさんの「ついてまいれ!」という声が聞こえてきそうです。

ついていく先々できっと、これからも龍真咲はわたしたちを休む暇もないくらい楽しませてくれるのでしょう。

今はひとまず、おつかれさまでした。そして、ありがとう。

 

タカラジェンヌに、そして龍真咲に、栄光あれ。