ベルサイユのばら東宝初日
つい数日前にミーマイのイベントで見せた、現代的なイケメン龍真咲はどこへ行ったのやら。劇画から出て来たような美しく凛々しいオスカル様がそこにいました。なんというか、ちゃんと女性であることが根底にあっての凛々しさ。そしてかっこよさで。きっとオスカルは女性を捨てて男性のように生きているのではなく誰よりも女性として生まれたことを誇りに思いながら男性のように生きているんだろうなと。そんな感じ。
だからこそ、なのか。フェルゼンが言い放つ台詞が大概酷い。「女に生まれながら女を捨てた君」とか。自己中過ぎ。もっと相手の気持ちを慮ろうよフェルゼン。そしてこんな器の小さい男に惚れるなよオスカル。男見る目ねーな(口が悪いです)。
ついでに思ったのがジェローデルの台詞。「女ならば子供を産み育てることが幸せ」みたいな。おいおい。それオスカルに言うか?植爺頼むよ。マジで。
ってネガティブなことばかり言っててもつまんないので。
衛兵隊に「自分も連れていけ」とアンドレが懇願する場面。アンドレの強い思いももちろん。なんだけどアランのアンドレを思う心にいつも胸打たれます。
アラン。たぶん今回の登場人物の中で一番いい男。家族思いだし仲間思いだし強いしかっこいい。銃を売ったのは自分だとひとり罪を被ろうとする。オスカルさあ、フェルゼンフェルゼン言ってないでこういう男に惚れなよ。アンドレもいいけどアラン、いい男だよ(脱線してますよ)。
そしてオスカルがばあやに形見として櫛と鏡を渡す場面。自分の死をおぼろげながら覚悟しつつもオスカルの無垢さとばあやへの深い愛情が感じられて毎回涙腺を刺激されます。そこからのロザリーのくだり、今宵一夜まではオスカルの心情が痛いほど伝わってきて胸が痛いです。
それからルルーの「せんそうってちからのつよい方がかつんでしょ?そんなところにおねえちゃまを行かせたくないっ」「オスカルおねえちゃまあああぁぁぁっ!」これは泣く。
極めつけはロザリー。オスカルの死を目の前にしての「いやあああああぁぁぁっ...!」ここは泣くなっていう方がむり。
初日の舞台は池田理代子先生がご観劇されていました。池田先生どうよ。うちのオスカル様。リアル劇画でしょ?最高でしょ???と立ち位置不明で上から思ったしなんなら先生もしかしたら真咲さんのオスカルをモデルにベルサイユのばらを描いたのではくらいには真顔で思った。なんか時空が捻じ曲がってる気は否めないけど。
とにかく待ちに待った初日の舞台が素晴らし過ぎて、熱があることなんかどこかに吹っ飛んでました。でも千秋楽まで長いからね。体調には気をつけよう。
あ、ひっそりと期待していたボレロ役替わりは東宝でもやっぱりないみたいです。私だけ?そんなん期待してたの。